甘いものが好きな方は、特に虫歯にならないよう注意しなければいけません。
虫歯菌は糖が大好物であり、口内に糖が入ると虫歯のリスクは高まります。
また代表的な甘いものの一つにチョコレートが挙げられます。
ではチョコレートによる虫歯の発生を防ぐにはどうすれば良いのでしょうか?
詳しく解説します。
チョコレートが虫歯になりやすい理由
チョコレートが虫歯になりやすい理由は大きく2つあります。
1つは冒頭でも触れた通り、砂糖(スクロース)多く含まれるからです。
虫歯菌がスクロースをエネルギーに変える過程で酸が生じます。
酸は歯の表面にあるエナメル質、内部にある象牙質を溶かしていきます。
そのためチョコレートを口にする機会が多いほど、虫歯のリスクは高まります。
また2つ目の理由は、粘着性が高いからです。
チョコレートは少し熱が入ると粘着性が生まれます。
歯で噛み砕いた後も、歯面にこびりついてなかなか離れません。
そうすると、歯の表面に生息している虫歯菌の食事時間が長くなります。
こういった理由で、より一層歯が溶けやすくなります。
チョコレートを食べたらすぐにブラッシング
チョコレートを一切食べなければ、とりあえずチョコレートによる虫歯は予防できます。
しかし毎日のように食べている方は、そう簡単にはやめられないでしょう。
中にはチョコレートで疲れを癒している方もいるため、無理にやめるのは体に毒です。
もしチョコレートを継続して食べたいのであれば、食後のブラッシングは欠かせません。
可能であれば食べた直後に磨くようにしましょう。
少しでも口の中に残っている時間を短くすれば、虫歯のリスクも軽減されます。
またこのときには丁寧に磨くのがポイントです。
手早く磨いても歯にこびりついたチョコレートを除去できず、予防効果は半減します。
砂糖が少ないチョコレートを選ぶのもポイント
チョコレートによる虫歯を防ぐには、砂糖が少ないものを選ぶのもおすすめです。
チョコレートにはカカオポリフェノールという成分が含まれています。
文字通りカカオ豆に含まれるポリフェノールです。
近年の研究により、カカオポリフェノールは虫歯予防に役立つことがわかっています。
具体的には以下のような効果があります。
・虫歯菌への抗菌作用
・プラークをつきにくくする作用
・口臭防止作用
・口内の浄化作用 など
そのため砂糖が少ないチョコレートであれば、むしろ虫歯予防効果が得られます。
ブラックチョコレートはスーパーなどでも販売されているため、一度試してみましょう。
また砂糖が少なく、カカオの成分が濃いビターチョコレートもおすすめです。
ちなみにカカオポリフェノールには歯周病の予防効果もあります。
注目すべきキシリトールチョコレート
虫歯を予防したい方が注目すべきなのがキシリトールチョコレートです。
キシリトールチョコレートは、砂糖を一切使用していません。
砂糖の代わりに甘味料としてキシリトールを配合しています。
キシリトールは、虫歯予防効果が実証されている天然甘味料です。
白樺や樫の木、トウモロコシから取れる糖アルコールの一種です。
厚生労働省に食品添加物として認可されている他、世界保健機関も効果を認めています。
糖分とは違い、キシリトールは虫歯菌のエサになりません。
また歯の再石灰化を促し、プラークが剥がれやすくなる効果もあります。
近年はキシリトールチョコレートも徐々に商品数を増やしています。
虫歯を予防しつつ、美味しくチョコレートを食べたい方はチェックしてみてください。
甘いチョコレートはなるべく避けるべき
糖分が多く含まれた甘いチョコレートは、虫歯予防の観点からなるべく避けるべきです。
具体的には、ミルクチョコレートやホワイトチョコレートなどです。
これらはカカオ含有量が低く、砂糖や乳脂肪が多く含まれています。
よって虫歯菌のエサになりやすいです。
特に注意しなければいけないのがホワイトチョコレートです。
ホワイトチョコレートが白い理由は、原料にカカオマスが入っていないからです。
ホワイトチョコレートの主原料はココアバターや乳製品、砂糖やレシチンなどです。
そのためカカオマス由来の苦味や渋みはありません。
ただしカカオマスが入っていないため、カカオポリフェノールの効果が得られません。
つまり砂糖によって虫歯のリスクが高くなるだけということです。
また他に注意すべきなのが、ナッツやドライフルーツ入りのチョコレートです。
ナッツやドライフルーツは栄養価が高く美味しいため人気があります。
しかし歯に挟まりやすく、プラークの原因になりやすいです。
さらにドライフルーツは糖分が濃縮されているため、虫歯につながりやすくなります。
まとめ
ここまで、チョコレートによる虫歯の発生を防ぐ方法を解説してきました。
チョコレートを食べなければ、当然虫歯のリスクは減少します。
しかし、虫歯は他の食べ物が原因で発生することも当然あります。
そのためチョコレートをやめるよりも、食べながら対策を取る方が良いです。
具体的にはブラッシングやチョコレートの選別により、的確に虫歯を予防します。