健康や美容に良いことから、近年は食事の際、水やお茶の代わりに炭酸水を飲むという方が増えています。
しかし、巷では「炭酸水を飲むと虫歯になりやすい、歯が溶けやすい」という噂があります。
果たして、こちらの噂は本当なのでしょうか?
今回は、こちらの点を含む虫歯と炭酸水の関係性について解説します。
炭酸水の健康、美容効果
炭酸水には、主に以下のような健康、美容効果があります。
・疲労回復
・腸内環境の改善
・肩こり解消
・ダイエット
炭酸水は、人が疲れを感じる老廃物を洗い流すため、疲労回復の効果が期待でき、飲むことで腸内のぜん動運動が活性化するため、腸内環境は改善します。
また、血流の良化による肩こり解消や、満腹感を生じさせることによるダイエット効果なども期待できます。
炭酸水を飲むと虫歯になりやすいのは本当?
結論からいうと、一般的な酸性度であり、なおかつ無糖の炭酸水であれば、虫歯のリスクが上昇したり、歯が溶けたりする心配はほとんどありません。
一般的な無糖の炭酸水の酸性度は、水道水よりもわずかに強い程度です。
それを飲んだくらいでは、虫歯のリスクが著しく上昇したり、歯が溶けたりすることはありません。
ただし、強炭酸の炭酸水や、フレーバー付きの炭酸水、つまり炭酸飲料については、虫歯のリスクを高める上に、歯を溶かす危険性もあります。
特にフレーバー付きのものは、甘味料や砂糖、香料や酸味料、保存料といったさまざまな添加物が含まれていて、こちらの酸性度はオレンジジュースに匹敵するとされています。
そのため、毎日のように炭酸飲料を飲んでいる方は、そうでない方と比べて虫歯のリスクが高まることを自覚しなければいけません。
炭酸水を飲むことで食欲が増進することもある
炭酸水は、水やお茶と比べて満腹感を得られることから、ダイエットをしたい方にとても人気があります。
しかし、ごく少量しか飲まなかった場合、逆に食欲が増進することも考えられます。
具体的には、食前などに少量飲用することにより、胃が刺激され、消化吸収が促されます。
また、こちらはダイエットをしたい方にとってデメリットになるだけでなく、虫歯のリスクを高めることにもつながります。
食欲が増すということは、それだけ食事をしている時間が長くなるということであり、こちらは口内が酸性に傾く時間を長くし、虫歯を誘発する原因になります。
炭酸水を飲みすぎると体調が悪化する可能性もある
炭酸水を摂取することで、血流が良くなるため、肩こりや冷え性、身体のだるさなどは解消されます。
しかし、あまりにも多くの量を摂取しすぎると、体内のpHが酸性に傾き、代謝が悪くなる可能性があります。
また、代謝が落ちると疲労が溜まりやすくなり、こちらは免疫力の低下につながるおそれもあります。
このような方は、口内の虫歯菌に対する抵抗力も弱くなり、虫歯を発症しやすくなります。
炭酸水の虫歯リスクを減らす飲み方
酸性度が高い炭酸水、つまりパッケージに“強炭酸”と記載されている炭酸水については、虫歯のリスクが存在します。
そのため、なるべくリスクを減らすような飲み方を心掛けましょう。
唾液には、口内を酸性から中性に傾ける役割がありますが、寝ている間は唾液の分泌量が減少します。
このことから、口内を酸性にする炭酸水は、就寝前に飲まないことをおすすめします。
また、炭酸水を飲むときは、できるだけ口内にとどめないようにしましょう。
口内に炭酸水が滞在する時間が長ければ長いほど、歯が溶けるリスクは高まります。
その他、ストローを使って飲む方法もおすすめです。
ストローを使用すれば、炭酸水がほとんど歯に触れることなく飲むことができるため、必然的に虫歯のリスクは低くなります。
自宅で炭酸水をつくるのもおすすめ
虫歯のリスクを考慮するのであれば、無糖であっても、強炭酸の炭酸水は避けるべきですが、現在市販されている炭酸水の多くは、強炭酸の商品です。
また、微炭酸の炭酸水には、砂糖などが含まれているケースが多いです。
そのため、毎日のように炭酸水を飲むという方は、自宅で微炭酸の炭酸水をつくることも検討しましょう。
つくり方としては、まず重曹とクエン酸を用意し、これらを混ぜ合わせて二酸化炭素を発生させ、最後に水と合わせれば完成です。
このような微炭酸の炭酸水であれば、よほど大量に摂取しない限り、虫歯のリスクが高まったり、歯が溶けたりすることはありません。
また、毎日欠かさず炭酸水を飲むという方には、炭酸水メーカーもおすすめです。
こちらのマシンがあれば、好きなタイミングでフレッシュな炭酸水を楽しめますし、モデルによっては炭酸の強さも好みに合わせられます。
まとめ
ここまで、虫歯と炭酸水の関係性について詳しく解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
一般的な炭酸水を食事の際などに飲むだけで、虫歯のリスクが上昇したり、歯が溶けたりすることは基本的にありません。
一方、酸性度が高いものや、フレーバー付きの炭酸水については、虫歯リスクが高いですし、飲み方によってもある程度リスクは変わってくるため、注意が必要です。