虫歯になってしまう主な原因としては、正しい歯磨きができていないことや、甘いものを頻繁に食べることなどが挙げられます。
また、これらのポイントを押さえていても虫歯になってしまう方は、別の原因があるかもしれません。
ここからは、虫歯を発症する意外な原因について解説します。
虫歯を発症する意外な原因6選
以下のような特徴がある方は、甘いものの摂りすぎや歯磨きの方法について気を付けていても、虫歯を発症する可能性があります。
・口呼吸をしている
・歯ぎしりをしている
・ストレスが溜まっている
・食事の回数が多い
・朝食を食べない
・ペットボトル症候群
口呼吸をしている
口呼吸をしている方は、虫歯になるリスクが高いです。
唾液には、歯面に付着した汚れを洗い流す自浄作用をはじめ、殺菌効果、溶け始めたエナメル質を修復する再石灰化などの役割があります。
しかし、口呼吸が習慣づいている方は、口内が乾燥し、唾液の効果が半減するため、必然的に虫歯になりやすくなります。
ちなみに、口呼吸をしている方は、歯並びや鼻の機能に問題を抱えていることもあります。
歯ぎしりをしている
歯ぎしりも、実は虫歯の原因の一つです。
歯ぎしりをしている方は、本来であれば歯を休ませる時間帯である就寝中に、日中よりもハードに歯を噛み合わせるため、衝撃で歯の表面に微細なヒビが入ります。
また、こちらのヒビに虫歯の細菌が入り込んでしまうと、歯ブラシの毛先ではもはや届かない状態になり、徐々に歯が溶けて穴が開きます。
ストレスが溜まっている
虫歯は、口内に棲みついている虫歯菌が歯を溶かすことで発症します。
その虫歯菌が出す酸を中和させるのが、先ほども触れた唾液ですが、ストレスが溜まって自律神経が乱れると、唾液の分泌が減少します。
虫歯予防に重要な役割を持つ唾液は、副交感神経が耳下腺、交感神経が舌下腺と顎下腺を刺激することで分泌されます。
また、交感神経が活発になったときの唾液はネバネバしていて、こちらはストレスが溜まったときに分泌されやすく、自浄作用が発揮されないことやドライマウスを引き起こし、やがて虫歯につながります。
ちなみに、ストレスには新陳代謝を低下させ、血の巡りを悪くする作用もあります。
血液には、虫歯菌などと戦う白血球やリンパが含まれているため、血行障害が悪い菌に対する抵抗力を弱めてしまいます。
ここでいう悪い菌には、当然虫歯の原因菌も含まれています。
食事の回数が多い
虫歯を発症する意外な原因としては、食事の回数が多いということも挙げられます。
こちらは、お菓子やジュースといった間食に限らず、主食にも言えることです。
一日に何度も食事を摂ると、必然的に食べカスが歯に付着する回数も増加します。
しかし、その都度歯を磨けているかというと、実際は難しい方が多いでしょう。
つまり、食事の回数が多いと、虫歯菌の増殖に歯磨きが追い付かず、虫歯を発症しやすくなってしまうということです。
朝食を食べない
朝食を食べないという習慣も、虫歯を発症する意外な原因だと言えます。
先ほど、食事を摂る回数が多ければ多いほど、虫歯菌の増殖に歯磨きが追い付かなくなるという話をしました。
しかし、朝食に限っては、欠かさずに毎日しっかり摂ることで、虫歯予防につながります。
朝食を抜いてしまうと、自律神経による唾液の分泌量、質が変化し、虫歯を発生させやすくなるとされています。
ちなみに、朝食を摂っていなくても、毎朝歯磨きだけはするという方は多いですが、起きてそのまま歯を磨かない場合、就寝中に繁殖した大量の雑菌は除去できません。
そのため、きちんと朝に歯を磨く習慣をつけるためにも、起床する⇒朝食を食べる⇒歯を磨くという流れをつくることは大切だと言えます。
ペットボトル症候群
ペットボトル症候群は、別名“清涼飲料水(ソフトドリンク)ケトーシス”とも呼ばれるものです。
具体的には、糖分が含まれている甘い清涼飲料水を大量に摂取することで、血液中のブドウ糖やケトン体と呼ばれる成分が異常に高くなり、著しい喉の渇きや多尿、倦怠感、腹痛、吐き気などの症状が現れ、悪化すると意識が低下し、昏睡状態に陥ることもあります。
また、こちらの症状は、虫歯を発症する原因の一つとしても危険視されています。
ジュースやスポーツドリンクなど、糖分を大量に含む清涼飲料水を飲みすぎると、高血糖からくる喉の渇きで、また清涼飲料水を飲んでしまうことの繰り返しになります。
特に、スポーツドリンクは砂糖の含有量が多く、ただでさえ虫歯につながりやすいため、このような飲み物を頻繁に飲んでしまうペットボトル症候群は、必然的に虫歯のリスクを高めます。
まとめ
ここまで、虫歯を発症する意外な原因をいくつか紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
きちんと歯を磨き、食事の内容にも気を付けることは、とても重要な虫歯予防です。
しかし、それだけで満足していると、思わぬところから虫歯のリスクが迫ってくることがあるため、自身の生活習慣に問題がないかどうか、一度確認してみることをおすすめします。