虫歯を予防するためのデンタルケアグッズといえば、やはりブラッシングで使用する歯ブラシが挙げられます。
しかし、隅々までプラークを落とすためには、歯ブラシを使用するだけでは不十分です。
ここからは、虫歯予防に使用する歯間ブラシの種類やメリット、使い方などについて解説したいと思います。
歯間ブラシの概要
歯間ブラシは、歯ブラシなどの毛先が届きにくい歯と歯の間などのプラークを、効果的に除去する清掃用具の一つです。
基本的に、歯と歯の隙間が広く空いているところ、形で言うと三角形の隙間の部分に使用します。
ちなみに、歯と歯の隙間が狭い場合には、デンタルフロスというまた別のデンタルケアグッズを使用することもあります。
デンタルフロスは、歯間ブラシのようなブラシではなく、糸を使用して歯と歯の間に溜まった汚れをかき出すものです。
こちらには、歯間ブラシのようにハンドルが付いているホルダータイプと、指に糸を巻いて使用する糸巻きタイプがあります。
歯間ブラシの種類
歯間ブラシの主な種類は、ストレート型とL字型の2種類です。
ストレート型は、ハンドル部分がまっすぐになっているタイプで、前歯で操作しやすいのが特徴です。
L字型は、ハンドルが少し湾曲していて、ハンドルに対しブラシが直角に取り付けられているタイプです。
こちらは、奥歯で操作しやすくなっています。
また、歯間ブラシには、サイズにも違いがあります。
具体的には、SSSタイプ、SSタイプ、Sタイプ、Mタイプの4段階があり、それぞれ以下のような特徴を持っています。
・SSSタイプ:特に狭い前歯部の清掃に適している
・SSタイプ:やや狭いところ(前歯部+臼歯部)の清掃に優れている
・Sタイプ:歯茎が下がっていたり、歯並びが悪かったりするところの清掃に向いている
・Mタイプ:歯間がやや広いところ(歯茎が下がっているところ、ブリッジを装着しているところなど)の清掃に向いている
歯間ブラシを使用するメリット
歯ブラシのみを使用する場合と、歯ブラシ+歯間ブラシを使用する場合とでは、プラークの除去率が大きく異なります。
具体的には、後者の場合、プラーク除去率が85%にまでアップします。
残った15~20%のプラークは、歯科クリニックのメンテナンスで除去できるため、これらを組み合わせることにより、虫歯のリスクは大幅に減少します。
また、歯間ブラシには、根元の虫歯を予防できるというメリットもあります。
加齢などにより、歯茎が下がってくると、徐々に歯の根元の部分が見えてきます。
こちらの部分は象牙質といい、歯の表面に出ているエナメル質よりもやわらかく、通常のおよそ3倍虫歯になりやすいと言われています。
歯間ブラシを使用することにより、こちらのプラークが除去できるため、虫歯を発症する可能性は低くなります。
歯間ブラシの正しい使い方
歯間ブラシを使用するときは、まず歯と歯の隙間にブラシを入れ、優しく前後に動かします。
上の歯に使用する場合は、歯茎を傷付けないよう下向きに挿入し、下の歯に使用する場合は、上向きに挿入するのがポイントです。
また、歯間ブラシの持ち方については、鉛筆を持つときと同じペングリップという持ち方にし、力を入れすぎないようにすることが大切です。
もちろん、歯間ブラシを使用した後は、歯ブラシでのブラッシング後と同じように、口内をきちんとゆすぎます。
歯間ブラシの使用頻度
歯ブラシを使用したブラッシングは、毎食後に行うことが理想ですが、歯間ブラシはそれほど高頻度で使用する必要はありません。
基本的には、1日に1回、夜寝る前のブラッシングの際に併用するようにしましょう。
もちろん、毎食後使用してはいけないというわけではありませんが、使用方法を間違えると、歯茎を傷めてしまうおそれがあるため、あくまでおすすめは1日1回です。
歯間ブラシを使用する際の注意点
市販されている市販ブラシの多くは使い捨てではないため、適切な方法でメンテナンスや保管をする必要があります。
具体的には、歯ブラシを使用したときと同じように、使い終わったら水で汚れを洗い流します。
その後、風通しの良い場所で早めに乾燥させましょう。
また、製品にもよりますが、歯間ブラシを毎日使用していると、1週間程度でブラシ部分が乱れてくるケースが多いです。
このような状態になったら、新しいものに交換しましょう。
ブラシが傷んでいるにもかかわらず、交換せずに使用し続けていると、ブラシ部分の金属のワイヤーが折れ、歯と歯の隙間、歯と歯茎の隙間に残ってしまう可能性があるため、必ずワイヤーが折れる前に交換してください。
まとめ
ここまで、虫歯予防に使用する歯間ブラシのメリットや使い方などについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
歯間ブラシの存在は知っているものの、実際は使用していないという方もいるかと思います。
もし、虫歯を徹底的に予防したい、一度治った虫歯を再発させたくないというのであれば、ブラッシングをサポートするアイテムの一つとして、歯間ブラシを使用してみましょう。