虫歯を予防するためのセルフケアとしては、やはり歯磨き粉を使用したブラッシングが挙げられます。
また、よりセルフケアの質を高めるためには、マウスウォッシュを使用したデンタルケアも必要です。
ここからは、マウスウォッシュの概要や製品の選び方などについて解説したいと思います。
マウスウォッシュの概要
マウスウォッシュは、液体のデンタルケア製品で、主に口の中を浄化し、爽快感を得たり、口臭を防いだりするために用いられるものです。
また、マウスウォッシュは化粧品に分類されるもの、医薬部外品に分類されるものがあり、後者は虫歯や歯周病などの症状を予防する薬用成分が配合されています。
ちなみに、マウスウォッシュと似たような製品にデンタルリンスがありますが、これらの違いはブラッシングをセットで行うかどうかです。
マウスウォッシュは、口に入れてゆすいだ後、そのまま吐き出します。
一方、デンタルリンスは、口に入れてゆすいだ後、歯ブラシでブラッシングをしたり、口に含んだままブラッシングをしたりすることで、効果を発揮します。
虫歯予防のためのマウスウォッシュの選び方
虫歯予防の一環としてマウスウォッシュを使用する際は、以下のポイントを見ながら製品を選びましょう。
・フッ素が配合されているか
・口臭予防の成分が入っているか
・刺激が少ないかどうか
・ホワイトニング成分が入っているか
・持ち運びがしやすいかどうか
フッ素が配合されているか
虫歯予防としてマウスウォッシュを使用する場合、フッ素が配合されているかどうかは、とても重要なチェックポイントです。
フッ素入りのマウスウォッシュにおける虫歯予防効果については、厚生労働省が発表している研究データからも証明されています。
18~31歳の成人を対象に、2年間フッ素化物濃度225ppmで週5回洗口を実施した場合、40%ほどの虫歯抑制率が得られたという報告もあります。
フッ素が配合されているかどうかは、商品のパッケージや裏面の成分表に記載されているため、必ずこちらが入った製品を選びましょう。
口臭予防の成分が入っているか
マウスウォッシュで虫歯予防を行うのであれば、口臭もあわせて予防できる製品がおすすめです。
例えば、食事やコーヒーなどのニオイが気になる場合は、ミントなどのハーブエキスや茶、フルーツ香料などが配合されている製品を使用すれば、口臭を別の香りでカムフラージュすることができます。
刺激が少ないかどうか
マウスウォッシュは、ブラッシングと同じく、毎日きちんと行わなければ、効果的な虫歯予防対策とはなりません。
そのため、なるべく少ない負担で使用し続けられるように、低刺激のノンアルコールタイプを選びましょう。
アルコールは、爽快感が得られる上に、口臭の原因菌を殺菌する働きもあります。
しかし、アルコールを毎日使用すると、唾液を減らし、口内が乾燥してしまう可能性があります。
また、刺激が強く、所定の時間口内に含んでいられない可能性もあるため、注意が必要です。
ホワイトニング成分が入っているか
虫歯予防とあわせて、歯の白さをキープしたいという方は、ホワイトニング成分が含まれている製品を選ぶべきです。
マウスウォッシュのホワイトニング成分には、歯の表面の着色や科学的に浮き上がらせるラウリル硫酸や、さらなる汚れの付着を予防するポリリン酸ナトリウムなどがあります。
このような成分と、先ほど触れたフッ素などがどちらも含まれたマウスウォッシュを使用することで、虫歯を予防しつつ、審美性の高い歯を維持することができます。
持ち運びがしやすいかどうか
マウスウォッシュの多くは、1,000ml前後の大容量であり、そのまま持ち運ぶのには向いていません。
そのため、自宅以外でもぬかりなく虫歯予防をしたいという方は、持ち運びが可能な携帯タイプの製品がおすすめです。
また、携帯タイプには、包装タイプとミニボトルタイプの2種類があります。
包装タイプは、1回分のマウスウォッシュが1袋に包装されているタイプで、ミニボトルは100ml前後の小さなボトルで販売されているタイプです。
マウスウォッシュを使用する際の注意点
マウスウォッシュは、確かに虫歯予防の一環として使用することができますが、こちらで口をゆすぐだけで、虫歯予防になるわけではありません。
あくまで、ブラッシングの補助として使用するアイテムであるため、ブラッシングが不十分であれば、マウスウォッシュを使用しても虫歯を発症します。
また、すでに虫歯を発症している場合、マウスウォッシュで完治させることはできませんし、頻繁に使いすぎると、口内の必要な菌まで殺してしまい、口内環境を乱す可能性があります。
まとめ
ここまで、虫歯予防のためのマウスウォッシュの選び方について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
マウスウォッシュを選ぶ際は、まずフッ素配合のものかどうかを確認し、その他は自身の要望に合った成分、容量のものを選んでください。
また、マウスウォッシュの使用後は爽快感がありますが、プラークを除去できるわけではないため、ブラッシングは変わらず怠らないようにしてください。