歯科クリニックで虫歯治療を受ける方の中には、「何度も痛い思いをしたくない」「時間を確保するのが大変」などの理由により、なるべく早く治療を終わらせたいと考える方も多いです。
では、虫歯治療を早く終わらせるために、患者さんができる工夫とは一体何なのでしょうか?
今回はこちらの点を中心に解説します。
虫歯治療に時間がかかる理由
歯科クリニックで行われる虫歯治療は、基本的に1回では完了しません。
その理由としては、主に以下のことが挙げられます。
・虫歯の大きさ、進行具合によって治療内容が変わるから
・まとめてできる治療が少ないから
・保険診療の制約があるから
・患者さんの負担が大きくなるから など
虫歯が進行していればいるほど、当然治療の工程は多くなり、治療期間も長引きます。
また、患者さんの負担が大きくなることや、保健診療のルールに従って治療を行わなければいけないことなども、虫歯治療が簡単に終わらない理由としてあります。
虫歯治療をできるだけ早く終わらせる方法6選
虫歯治療をできるだけ早く終わらせたい方は、以下の方法を実践してみましょう。
・初期虫歯の段階で歯科クリニックに通う
・定期検診でクリーニングを行う
・豊富な医療機器を導入している歯科クリニックを選ぶ
・短期集中歯科治療を受ける
・少しでも時間が空いたら予約する
・歯ぎしりの治療を行う
初期虫歯の段階で歯科クリニックに通う
当然ながら、虫歯は進行状況が重度であるほど、治療期間が長くなります。
反対に、進行状況が浅ければ浅いほど、治療期間が短くなり、初期虫歯であれば1回の通院で治療が終わることもあります。
そのため、少しでも見た目の変化や歯の違和感などがあったら、早めに歯科クリニックを受診しましょう。
定期検診でクリーニングを行う
虫歯治療を早く終わらせるには、定期的に歯科クリニックで検診を受け、クリーニングを行うことも大切です。
クリーニングを行うことにより、虫歯の発生率は大幅に下がりますし、定期検診を受けることで、虫歯の早期発見も可能です。
豊富な医療機器を導入している歯科クリニックを選ぶ
虫歯治療を早く終わらせたい方は、以下のような豊富な医療機器を導入している歯科クリニックを選びましょう。
・レーザー機器
・歯科用CT
・CAD/CAMシステム、口腔内スキャナー など
レーザーには殺菌、消毒、止血、鎮痛、消炎といった作用があるため、根管治療や抜歯、歯肉の切開に使用することで、治療期間の短縮をはかることができますし、歯科用CTは口全体を立体的に撮影できるため、歯の根の神経や血管の位置、病巣の状態をしっかり把握したうえで根管治療を行うことができます。
治療計画を立てやすく、根管治療の精度を高めることで治療期間の短縮にもつながります。
その他、CAD/CAMシステムはコンピューターで歯の修復物を設計・作製することができます。
口腔内スキャナーで歯型と噛み合わせを撮影するため、印象材を口に含んで歯型を取る必要も、印象材が固まるまで待つ必要もありません。
短期集中歯科治療を受ける
短期集中治療とは、一度の治療時間を長くとり、通院回数を少なくする事でできるだけ治療期間を少なくする方法をいいます。
一般的には、一度の診察時間を2〜3時間確保し、集中的に治療を行います。
患者さんひとりに対して時間をかけ集中して治療するため、より精度の高い治療が可能になります。
もちろん、患者さんの口腔内の状態によりますが、ほとんどの場合数回の通院で済みます。
少しでも時間が空いたら予約する
忙しいことが原因で、なかなか歯科クリニックの予約が取れないという方もいます。
また、そのような方は、自身の休みの日であったとしても、「休みを歯科クリニックに使うのはもったいない」と考え、ついつい予約を先延ばしにしてしまいがちです。
このような状況では、いつまで経っても虫歯治療が終わりませんし、放置している間にも着々と虫歯は進行していきます。
そのため、少しでも時間が空いたら、すぐに歯科クリニックを予約することをおすすめします。
歯ぎしりの治療を行う
虫歯が極端に多い方は、歯ぎしりをしているケースが多いです。
こちらは、歯ぎしりによって犬歯が削れ、独特な形になることで、きちんと歯を磨いていても、虫歯になりやすいことが原因です。
また、虫歯が多くなれば、当然虫歯治療の期間も長くなってしまうため、このような方は、スプリント療法などにより、まず歯ぎしりを改善することをおすすめします。
まとめ
ここまで、虫歯治療をできるだけ早く終わらせる方法について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
今回紹介した方法は、必ずしもすべての歯科クリニックで実現できることではありませんが、患者さん自身の工夫で治療期間を短縮することも可能です。
また、そもそも日々のセルフケアや定期検診を徹底していれば、虫歯が発症するリスクは低くなるため、まずはそこに力を入れましょう。