セラミック治療は高品質の補綴物を手に入れることができる治療ですが、必ずしも最後までスムーズに進むとは限りません。
特に歯科クリニックの技量や環境などは、治療の成否を大きく左右します。
今回は、セラミック治療を受けるにあたり、選ぶべきではない歯科クリニックの特徴について解説します。
セラミック治療で選ぶべきではない歯科クリニックの特徴7選
以下の特徴に当てはまる歯科クリニックは、セラミック治療を受ける際に選ばない方が良いと言えます。
・経験や症例数が少ない
・きちんと説明をしてくれない
・しつこくセラミック治療を勧めてくる
・治療費が明らかに安い
・料金体系がわかりにくい
・保証がない
・設備や減菌対策が不十分
各項目について詳しく説明します。
経験や症例数が少ない
セラミック治療の経験、症例数が明らかに少ない歯科クリニックは、選択肢から外すことをおすすめします。
なぜなら、セラミック治療の仕上がりは治療の症例数にほぼ比例するからです。
経験が豊富だからこそ、歯科医師は「患者さんに満足してほしい」「もっと良い治療を提供したい」と思えるようになります。
そのため、実績に乏しい歯科クリニックでは、満足な治療が受けられない可能性が高いです。
きちんと説明をしてくれない
セラミック治療は精度の高い補綴物を口内に装着し、審美性や機能性をアップさせる治療です。
しかし、治療後の破損や二次虫歯など、ある程度のリスクは存在します。
これらのリスクについてきちんと説明してくれない歯科クリニックは、患者さんの立場になっていないと言えます。
また患者さんが質問したときにはぐらかすような回答をする場合も、信用に足るとは言えないため、別の歯科クリニックの受診をおすすめします。
しつこくセラミック治療を勧めてくる
セラミック治療は、主に大きな虫歯を治療したときに行われる治療です。
このとき、他にも保険診療のクラウンを装着するなどの選択肢がありますが、やたらとセラミック治療を勧めてくる歯科クリニックには注意しましょう。
このような歯科クリニックは、自由診療のセラミック治療を患者さんに受けてもらい、少しでも利益を上げることしか考えていない可能性があります。
またセラミック治療を勧められる理由に納得できない場合は、別の歯科クリニックでセカンドオピニオンを受けましょう。
治療費が明らかに安い
セラミック治療の費用相場は、詰め物の場合で4~8万円程度、被せ物の場合で8~18万円程度です。
こちらの相場よりも明らかに安い価格でセラミック治療を提供している歯科クリニックは、何か裏があると考えるのが自然です。
またセラミック治療が高額な理由の一つに、使用する素材が高額であることが挙げられます。
そのため、明らかに格安の歯科クリニックでは、オールセラミックと偽ってハイブリッドセラミックなどが使用されていることも考えられます。
料金体系がわかりにくい
セラミック治療の金額が適切であったとしても、料金体系が複雑でわかりにくい歯科クリニックは選ばないようにしましょう。
例えば、“セラミック治療:○○円~”という表記の場合、追加で費用がかかる可能性が高いです。
また治療費の内訳を公開していない場合も、予想外の費用が発生することがあるため、注意が必要です。
信頼できる歯科クリニックであれば、通常は治療を受ける前の段階で、セラミック治療の費用に関することを事細かに説明してくれます。
保証がない
セラミック治療の保証が設けられていない歯科クリニックは、治療後のことを考えても選ぶべきではありません。
保証がない場合、万が一治療後にセラミックが欠けたり割れたりして再治療が必要になっても、その費用はすべて患者さんが負担することになります。
特にセラミックを一からつくり直す場合、高額な費用がかかることが予想されます。
そのため、カウンセリングの時点で保証があるかどうかは必ず確認しておきましょう。
設備や減菌対策が不十分
セラミック治療を問題なく行うには、院内設備や減菌対策が必要不可欠です。
そのため、これらの内容に問題がある歯科クリニックは選ばないのが賢明です。
セラミック治療は高い精度が求められるため、先進的な設備や安全性を高めるための精密な検査を行える設備を完備している場合、より高度な治療が受けられます。
また、衛生管理が徹底されていることも大事なポイントです。
例えば減菌のための装置を導入していたり、患者さんごとにハンドピース(歯を削る道具)を交換していたりする歯科クリニックは、信頼性が高いと言えます。
まとめ
どのような治療を受ける場合でも、やはり歯科クリニック選びには多くの時間を費やすべきです。
特にセラミック治療などの自由診療では、慎重に歯科クリニックの良し悪しを見極めなければいけません。
また「安く治療を受けたい」と考え、費用が格安の歯科クリニックを選ぶ方もいますが、こちらはもっとも危険な考え方だと言えます。