【川崎の歯医者で歯周病治療】重度の歯周病を抱えたまま高齢になるとどうなる?

歯周病は、年齢に関係なく誰しもが発症のリスクを持つ疾患です。

当然若い方であっても、ブラッシングや食生活などの生活習慣が乱れていると、歯周病を発症します。
では早めに歯周病を放置せず、重度の状態になったまま高齢化すると、一体どうなってしまうのでしょうか?

今回はこちらの内容について解説します。

重度の歯周病を抱えたまま高齢化するデメリット5選

ここでいう重度の歯周病とは、歯周ポケットの深さが6mm以上で、歯を支える骨の半分以上が失われている状態を指します。

歯がぐらつき、歯茎から膿が出たり、口臭が強くなったりといった症状を伴います。

また歯周病を治療せず、歯や歯茎がボロボロの状態で高齢になると、以下のようなデメリットが生じます。

・誤嚥性肺炎のリスクが高まる
・認知症のリスクが高まる
・コミュニケーションが取りづらくなる
・治療が身体の負担になる
・再発する可能性が高い

各デメリットについて詳しく説明します。

誤嚥性肺炎のリスクが高まる

歯周病をそのままの状態にし、重度にまで進行したまま放置すると、高齢になったとき誤嚥性肺炎のリスクが大きく上昇します。

誤嚥性肺炎は、主に食べ物や唾液が気道に入ってしまう誤嚥をきっかけに、口の中の細菌が入りに侵入して起こる肺炎です。

重度の歯周病を患っている場合、口内で歯周病菌が増殖するため、細菌を多く含んだ食べ物や唾液を誤嚥することにより、誤嚥性肺炎のリスクが高まります。

また高齢の方は、若い方に比べて飲み込む力が弱くなっていて、誤嚥を防ぐためのむせる反応も弱くなっています。

そのため、誤嚥性肺炎を起こしやすいです。

ちなみに高齢の方が誤嚥性肺炎を起こした場合、死亡率は非常に高くなります。

高齢の方の死因を調べると、肺炎による死亡率は悪性新生物や脳血管疾患、心疾患の3大疾患より高くなっています。

認知症のリスクが高まる

重度の歯周病を抱えたまま高齢になってしまうと、認知症を発症するリスクも高まります。

歯周病になると口内に違和感や痛みが出始めるため、食事の際無意識のうちにものを噛まないようになります。

噛む回数が減少すると、次第に噛む力も弱くなっていき、脳への刺激が少なくなります。

これにより、認知症を発症しやすくなるという仕組みです。

また認知症を発症してしまうと、患者さん一人で歯科クリニックに通院したり、セルフケアを行ったりすることは困難です。

その結果、歯周病がなかなか改善しなかったり、虫歯など別の疾患を引き起こしてしまったりすることもあります。

ちなみに、認知症は高齢化とともに増加しています。

65歳以上の高齢者の約16%は認知症であり、このことを考えても歯周病で認知症のリスクを高めることは非常に危険だと言えます。

コミュニケーションが取りづらくなる

周りとのコミュニケーションが取りづらくなるのも、重度の歯周病のまま高齢になってしまうデメリットの一つです。

年齢を重ねても、家族や友人と楽しく会話したいと考える方は多いでしょう。

しかし、重度の歯周病だと歯が抜け落ちる可能性が高く、抜け落ちた場合は発音に影響を及ぼします。

例えば特定の音が発音できない場合、相手に何度も聞き返されてしまい、徐々にコミュニケーションを取るのが面倒になります。

また重度の歯周病を放置している場合、口内からは強烈な口臭が発せられている可能性が高いです。

口臭が出ている状態でコミュニケーションを取ろうとしても、相手には避けられがちになり、少しずつ話す機会は減っていきます。

ちなみに、このようにコミュニケーションが取りづらくなることは、前述した認知症のリスクを高める要因でもあります。

治療が身体の負担になる

高齢になるまで歯周病を放置していると、いざ治療を受けるとなったときに身体の負担が大きくなります。

歯周病を治療したくでも、高齢の方が毎日歯科クリニックに通院するのは、決して簡単ではありません。

すぐ近所に歯科クリニックがあれば良いですが、遠方の場合はかなりの負担になります。

また通院だけでなく、スケーリングやルートプレーニングなど、歯周病治療そのものも身体の負担が大きいです。

歯科クリニックでは長時間同じ体勢で口を開ける必要があるため、身体の衰えが激しい場合は治療が困難になります。

再発する可能性が高い

歯周病を治療しないまま高齢になると、一度歯周病を治療しても再発するリスクが高まります。

こちらは免疫力やセルフケアの精度が関係しています。

高齢の方は、若い方に比べて身体の免疫力が低下します。

これは当然口内でも言えることであり、少しケアを怠っただけでもすぐに歯周病にかかる可能性があります。

また高齢で手足が不自由な方などは、満足にブラッシングなどのセルフケアができないため、十分にプラークを除去できないことも考えられます。

まとめ

すでに重度の歯周病を患っていて、歯も歯茎もかなりのダメージを受けているという方は、早めに歯科クリニックに相談してください。

高齢になってから治療をしようとしても、さまざまな障害によって満足に治療できないことがあります。

また重度の歯周病は、若い方でも全身疾患を引き起こす原因になるため、すぐにでも治療を受けなければいけません。

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