セルフケアを怠っている方は、あっという間に虫歯ができ、改善しなければ口内は虫歯でボロボロになってしまいます。
また虫歯に悩む方の中には、丁寧にセルフケアを行っているにもかかわらず、すぐ虫歯ができてしまうという方もいます。
今回は、歯を磨いているのに虫歯だらけになる理由を解説します。
歯を磨いているのに虫歯だらけになる理由6選
毎日歯を磨いていても、以下の理由によって虫歯だらけになってしまうことがあります。
・食生活が偏っている
・歯磨きの仕方に問題がある
・歯ブラシが合っていない
・唾液の分泌量が少ない
・歯並びが悪い
・口内の詰め物や被せ物が多い
各項目について詳しく説明します。
食生活が偏っている
毎日歯磨きをしていても、食生活が偏っている場合は虫歯ができやすくなります。
具体的には栄養バランスの偏り、糖分の過剰摂取です。
栄養バランスが偏ると、虫歯を引き起こす菌の増殖が助長されます。
また栄養不足に陥ると免疫力が低下し、身体が虫歯菌に対抗できなくなって虫歯のリスクは高まります。
さらに虫歯菌の代表格であるミュータンス菌は、砂糖が大好物です。
そのため砂糖が多く含まれたお菓子などを間食として摂取していると、虫歯菌の活動が活発になり、歯が溶かされてしまいます。
食生活の乱れに心当たりがある方は、歯磨きと並行して改善することを考えなければいけません。
歯磨きの仕方に問題がある
歯磨きをしているものの、その方法に問題があり、きちんと虫歯予防ができていないというのはよくあるケースです。
虫歯は、虫歯菌の温床であるプラークが溜まる箇所で発症します。
そのため、磨き残しが出やすい場所を意識して磨いていなければ、プラークが残ってしまい虫歯があちこちで見られるようになります。
また磨き残しが出やすい場所としては、奥歯の噛む面や歯と歯茎の境目、歯と歯の間が挙げられます。
これらの部分にしっかり歯ブラシを当てて磨くようにし、歯と歯の間についてはデンタルフロスも併用して汚れをかき出しましょう。
ちなみに歯磨き粉をつける量が多いと、磨き残しが出やすい箇所以外も不十分なブラッシングになってしまいます。
なぜなら、歯磨き粉が必要以上に泡立ち、しっかり磨けていないにもかかわらず磨けた気分になってしまうからです。
歯ブラシが合っていない
歯ブラシが合っていないことも、歯を磨いているのに虫歯だらけになる理由の一つです。
歯ブラシのヘッド部分が大きすぎると、口内で小回りがきかず、磨き残しが出やすくなってしまいます。
そのため、歯ブラシはヘッドの横幅が3列か4列程度まで、縦幅は上の前歯2本分くらいまでの磨きやすいサイズを選びましょう。
また歯ブラシの硬さについては、普通もしくはやわらかめのものがおすすめです。
硬い歯ブラシは磨いたときの爽快感がありますが、歯や歯茎を傷付けやすいため、使用しないようにしてください。
特に虫歯だらけで歯がボロボロの方は、歯周病の症状もある程度進行していることが考えられます。
硬い歯ブラシでそのような状態の歯茎を磨くと、出血やさらなる症状の悪化にもつながりかねません。
唾液の分泌量が少ない
唾液の分泌量が少ない方は、毎日丁寧に歯磨きをしていても虫歯のリスクが高くなります。
なぜなら、唾液には口内を洗浄する役割があるからです。
唾液の分泌量が少なかったり、分泌のスピードが遅かったりすると、口内環境が悪化して虫歯を引き起こしやすくなります。
また唾液の分泌量をコントロールすることは難しいですが、飲酒をすると体内の水分が抜けやすく、唾液の量も減りやすいとされています。
そのため、飲酒をする機会が多い方は少し控えてみましょう。
歯並びが悪い
歯並びが良くない方は、磨き残しが増えやすく、日頃歯磨きをしていても虫歯だらけになってしまう可能性があります。
歯並びが悪い場合、歯が重なっていたり、隙間ができていたりする部分が多いです。
そのため、どうしても磨きにくいところができてしまい、その部分の虫歯リスクが高まります。
また歯並びの影響により、特定の歯に負担がかかり続けると、歯に細やかな亀裂が生じることがあります。
こちらの亀裂部分から虫歯菌が侵入し、虫歯になってしまうということも考えられます。
口内の詰め物や被せ物が多い
毎日歯磨きをしていても、口内に多くの詰め物や被せ物がある方は、虫歯のリスクが高くなります。
なぜなら、詰め物や被せ物の部分は、通常の天然歯より虫歯ができやすいからです。
詰め物や被せ物の下で起こる虫歯は二次虫歯というもので、主に接着剤の劣化などにより、歯と補綴物の間に隙間や段差ができることで生じます。
このような箇所がたくさんある方は、必然的に虫歯だらけになりやすいですし、気付かないうちに重症化することも多くなります
まとめ
歯を磨いているにもかかわらず、なかなか虫歯がなくならないという方は、一度歯科クリニックに相談することをおすすめします。
自身の生活やセルフケアにおける問題点に気付かなければ、患者さんの日々の努力は水の泡になってしまいます。
また虫歯ができやすい状態を放置していると、いつの間にかトラブルだらけの口内になり、取り返しがつかなくなることも考えられます。