虫歯は早い段階で治療を受けることにより、重大なトラブルにつながることなく完治させられます。
しかし何度治療しても虫歯になるという方は、ブラッシング不足や甘いものの過剰摂取など以外にも、生活習慣に問題がある可能性が高いです。
今回は、虫歯につながりやすい生活習慣について解説します。
虫歯につながりやすい生活習慣7選
以下の生活習慣に当てはまる数が多いほど、何回治療をしても虫歯を再発しやすくなります。
・間食が多い
・早食いをする
・口呼吸をする
・運動不足
・睡眠不足
・飲酒
・喫煙
各項目について詳しく説明します。
間食が多い
食事関連の習慣でいうと、間食が多い方は虫歯を引き起こしやすくなります。
具体的には糖分を多く含む間食を摂取することで、口内に糖分が長時間滞在し、虫歯菌が酸をつくり出すからです。
また間食の回数が多い場合、脱灰が何度も繰り返されて再石灰化が追い付かなくなるため、歯のミネラル分がどんどん溶けて穴が開き、虫歯を発症します。
特に糖分が多く歯にくっつきやすい食べ物は、間食によるデメリットをさらに大きくする可能性があります。
早食いをする
早食いも、虫歯のリスクを高める生活習慣の一つです。
早食いをしている方は、あまり食べ物を噛まずに飲み込んでいます。
このように咀嚼回数が少ない場合、唾液の分泌量が減り、口内の洗浄力が低下して虫歯菌が増えやすくなります。
ちなみに早食いは歯周病や口臭のリスクも高める上に、胃腸に負担がかかったり、満腹感を得られず太りやすくなったりする原因にもなります。
また咀嚼回数が少ないことから、脳の働きも鈍くなり、仕事や学業にも影響が出やすいです。
口呼吸をする
普段無意識に口で呼吸をしているという方も、虫歯のリスクは高まりやすいです。
本来呼吸を行う器官は鼻ですが、慢性的な鼻炎を患う方などは、口で呼吸する機会が多くなります。
また口呼吸は口内を乾燥させるため、早食いと同じように唾液の分泌量が減少し、虫歯菌が口内に残りやすくなる原因となります。
特に睡眠中に口呼吸をしている場合、より口内が乾燥している時間が長くなるため、虫歯を引き起こす可能性は極めて高いです。
運動不足
意外だと思われる方もいるかもしれませんが、実は運動不足も虫歯のリスクを高める要因です。
こちらは運動をしないことにより、免疫力が低下するからです。
運動不足によって免疫力が下がると、口内で虫歯菌が繁殖しやすくなります。
また発症した虫歯は、免疫力が低下した身体を早いスピードで蝕んでいきます。
ちなみにすでに虫歯を発症している方は、痛みと戦いながら生活することになるため、なかなか身体を動かす気が起きません。
そのため、さらに運動不足になり、虫歯のリスクが高まるという悪循環に陥ります。
睡眠不足
睡眠不足も、虫歯の発症リスクを高める生活習慣です。
睡眠不足になるとストレスホルモンが増加し、唾液の分泌を阻害します。
その結果、口内の抗菌作用や再石灰化作用、自浄作用が弱くなり、最終的には虫歯を引き起こします。
また睡眠不足は運動不足と同じく、身体の免疫力も低下させます。
このことから、虫歯だけでなく風邪など他の疾患のリスクも高くなります。
ちなみに、虫歯は夜寝る前に痛みが強くなりやすいという特徴があります。
そのためすでに発症している虫歯を放置している方は、夜深い眠りにつくことが難しくなり、睡眠不足に陥りやすいです。
飲酒
日頃頻繁にお酒を飲むという方も、虫歯を発症するリスクが高まるため、注意が必要です。
アルコールそのものは虫歯の原因にはなりませんが、アルコール飲料に含まれる糖分や酸は虫歯菌の大好物です。
また飲酒後はブラッシングが面倒になることも多く、磨かなかったり適当になったりしがちなため、虫歯菌が活動して歯を溶かすリスクが高まります。
さらにアルコールには利尿作用があり、長い時間摂取していればいるほど口内から水分が抜けていきます。
すると口内が乾燥し、虫歯を発症する可能性はさらに高くなります。
喫煙
百害あって一利なしと言われることも多い喫煙ですが、こちらは虫歯のリスクを高める生活習慣でもあります。
タバコにはさまざまな有害物質が含まれていて、特に虫歯と関連性が深いのはニコチンや一酸化炭素です。
これらの物質は唾液の分泌量を減少させ、口内環境を悪化させる原因になります。
また喫煙をしている方は、歯周ポケットに菌が繁殖しやすい環境になるため、歯周病のリスクも高まります。
ちなみに、タバコのニコチンやタールは口臭の原因になりますし、味覚障害を引き起こすことも考えられます。
まとめ
虫歯と関連性のある生活習慣として、ブラッシングや食事の内容については認識している方も多いかと思います。
しかし、実際はそれだけでなく食べ方や運動、睡眠など、虫歯と関連性の深い生活習慣は数多くあります。
これまで節制せずに生活してきた方は、すべての生活習慣を一度に改善するのが難しいかもしれませんが、虫歯のリスクを高めるものはできる限り生活から排除すべきです。