虫歯の痛みが我慢できなくなったとき、多くの方は歯科クリニックに通うことを考えるでしょう。
しかし「歯科クリニックが苦手」「歯科クリニックが開いていない」といった理由で、どうしても通えない事情もあるかと思います。
今回は、虫歯の痛みがひどい場合に効果のあるツボについて解説します。
虫歯の痛みが我慢できないときに効果的なツボ7選
どうしても虫歯の痛みがひどくて我慢できないときは、以下のツボを押してみてください。
・合谷
・歯痛点
・商陽
・承漿
・頬車
・温溜
・湧泉
各項目と押し方のポイントについて解説します。
合谷
合谷(ごうこく)は、虫歯の痛みに効くもっともポピュラーなツボといっても過言ではありません。
手の甲の親指と人差し指の間の付け根に存在します。
少し痛いと感じるくらい強く、何度も押したり揉んだりすることで、ひどい虫歯の痛みでも軽減されることが期待できます。
また押してもあまり効果がない方は、つねったり、爪楊枝の裏側で突いたりすることで同様の効果を得られる可能性があります。
歯痛点
歯痛点(しつうてん)も、読んで字のごとく歯の痛みに効くツボの一つです。
手のひらの中指、薬指の間の付け根にあるツボで、反対側の手指で掴んで左右交互に押すことにより、痛みが軽減される可能性があります。
このとき合谷と同じく、やや強いと感じるくらいの力で何度も押し込んだり、揉み込んだりするのがポイントです。
商陽
商陽(しょうよう)は、手の人差し指の、爪の付け根の親指側の部分にあります。
こちらは下の歯の虫歯や、歯茎の痛みを軽減させるのに効果があります。
痛みがあるとき、こちらを反対側の手の親指と人差し指ではさみ、親指の腹でゆっくり10回ほど押します。
あまりにも痛みがひどいときは、親指の爪を立てて5回押した後、親指の腹でも10回押します。
ちなみに、商陽は上の前歯6本の痛みにも効果があります。
承漿
虫歯の痛みに効くツボは、手以外にもさまざまなところに存在します。
承漿(しょうしょう)はその一つで、こちらは下唇と顎の間、中央のくぼんだところにあります。
押すことで歯の痛み、歯が痛むときの歯茎の腫れをやわらげてくれる可能性があります。
また押し方としては、歯を噛みしめた状態で親指または中指を使い、ギュッと強めに3~5秒間、5回ほど押します。
頬車
頬車(きょうしゃ)も顔にある歯痛に効くツボで、顎のラインから頬に入ったポイントにあります。
噛み締めると盛り上がり、口を開けると凹む部分です。
左右のツボに両手中指を当て、少し皮膚を持ち上げるように力を加えるのがおすすめです。
ちなみに頬車は、歯の痛みだけでなく顎の痛みの改善にも効果があり、二重顎やたるみ・むくみの改善といった美容効果も期待できます。
温溜
温溜(おんる)は、腕のあるツボです。
探し方としては、まず両手を反対方向から重ね合わせ、親指と親指を引っかけるようにします。
このとき、中指の先が当たる部分が温溜です。
こちらを反対側の親指で押して刺激したり、お灸でほんの少し熱さを我慢する程度の熱感で刺激したりすると良いです。
刺激すると痛みが和らぎ、特に下の歯に効果があるとされています。
また温溜は他にも口内炎や扁桃腺、頭痛や腹痛などの痛みにも効果を発揮します。
湧泉
湧泉(ゆうせん)は、足の裏にあるツボです。
足の土踏まずの少し上にあり、足の指を曲げたときにくぼむ部分を目印にすればわかりやすいです。
押し方としては、両手の親指を重ねて当て、グッと5秒ほど強く押します。
足は皮膚や筋肉が硬いため、より強く押すことを意識しましょう。
両足とも同様に行えば、歯痛だけでなく自律神経の乱れ、冷えやストレスによるお腹の不調、疲労といった症状も改善してくれます。
虫歯の痛みが我慢できないときにやってはいけないこと
虫歯の痛みが我慢できないとき、以下のことは行わないようにしましょう。
・直接歯を触る
・お酒を飲む
・入浴する
痛みがある歯はついつい気になって触りがちですが、触っても刺激を与えて痛みが増すだけです。
舌や歯でもNGですが、特に手で触る場合は雑菌がつく可能性もあるため、むやみに歯をいじらないようにしましょう。
またお酒を飲めば、アルコールによって痛覚が鈍くなると考える方もいますが、この考えは正しくありません。
アルコールを摂取すると、血液の循環が盛んになって神経が圧迫され、かえって痛みが増幅するおそれがあります。
入浴も同じで、血行を良くする行動であるため、虫歯が痛むときは控えましょう。
特に湯船に浸かる行為は、全身の血行が良くなるため避けなければいけません。
まとめ
虫歯の痛みがひどい時点で、症状はかなり深刻化している可能性が高いです。
そのため、ツボを押すことはあくまで応急処置と考え、早急に歯科クリニックに通わなければいけません。
歯科クリニックに通うのが億劫だという方もいるかと思いますが、重症化している場合はそのようなことも言っていられません。
まだ口内の症状だけにとどまっている間に、適切な治療を受ける必要があります。