【川崎の歯医者・口腔外科治療】顎関節症の原因やリスク、治療方法について

口腔外科治療は一般的な歯科治療とは違い、外科治療をメインに行います。

そのため、口内だけにとどまらず、顔周辺の治療に多く対応しています。

また口腔外科治療の対象になる症状の一つに、顎関節症が挙げられます。

今回は、顎関節症の概要や原因、リスクや主な治療方法について解説します。

顎関節症の概要

顎関節症は、顎関節において痛みや違和感が生じたり、本来の機能を果たせなかったりする状態です。

ひどい痛みや開口障害を伴うことから会話がしづらくなったり、食事がまともに摂れなくなったりすることがあります。

また痛みの症状がなかったとしても、慢性的な違和感は日常生活における大きなストレスになります。

顎関節は非常に複雑な構造をしています。

筋肉や神経が集中し、さらに下顎は話したり噛んだりするときは常に動いています。

そのため、問題が生じやすくなります。

顎関節症の主な原因

顎関節症を発症する主な原因としては、以下のことが挙げられます。

・噛み合わせの悪さ
・TCH(歯列接触癖)
・精神的ストレス
・日常生活の癖、習慣

各項目について詳しく説明します。

噛み合わせの悪さ

嚙み合わせの悪さは、顎関節症を引き起こす要因の一つです。

上顎と下顎の大きさがバラバラだと、出っ歯や受け口などの不正咬合につながります。

またバランスが悪いと顎のゆがみにもつながり、結果的に顎関節症を発症することがあります。

TCH(歯列接触癖)

TCH(歯列接触癖)とは、文字通り上下の歯が噛み合う癖のことをいいます。

こちらも顎関節症の原因の一つです。

何かを咀嚼するとき以外、私たちの上下の歯は少し間を空けているのが通常です。

しかし、TCHがある方は無意識に上下の歯を噛み合わせています。

これにより、顎に過度な負担がかかり、顎関節症を引き起こすことがあります。

精神的ストレス

顎関節症の原因としては、精神的ストレスも挙げられます。

ストレスは、歯ぎしりや食いしばりなど歯や顎にとって良くない行動を引き起こす可能性があります。

歯ぎしりや食いしばりは、脳がストレスを発散させる行動だと言われています。

そのため日頃の精神的ストレスが大きい方は、噛み締める筋肉の疲労や緊張が強くなり、顎のバランスが崩れて顎関節症を発症します。

日常生活の癖、習慣

日常生活における何気ない癖や習慣も、顎関節症のリスクを高めます。

例えば頬杖や唇や頬の内側を噛む癖、片方の歯で噛む癖などは、顎の負担増加やバランスの悪化につながります。

またうつ伏せ寝や猫背など、姿勢の悪さも顎関節症につながる原因になります。

近年は、スマホやパソコンの長時間にわたる捜査なども、顎関節症の原因の一つであることがわかっています。

顎関節症を放置するとどうなるのか?

顎関節症を放置すると、顎の局所的な炎症にとどまらず、進行して全身に広がるおそれがあります。

具体的には顎のずれや噛み合わせの悪化により、顔面骨格の歪みにつながる他、頸椎や歪仙骨の歪みなど、全身症状につながることが考えられます。

また全身に症状が進行すると、以下のような身体の異変も現れます。

・頭、目、鼻、耳の痛み
・肩こり、腰痛
・手足のしびれ
・めまい など

顎関節症の主な治療法

顎の痛みや開口障害など、顎関節症の症状が出ている方は、歯科クリニックで治療を受けなければいけません。

具体的には、以下のような治療を受けることになります。

・運動療法
・マウスピース療法
・スプリント療法
・薬物療法
・外科治療

各項目について詳しく説明します。

運動療法

運動療法は、顎の動かすことによって症状の改善を図る治療法です。

主に口をまっすぐ開けたり、大きく開けたりする練習を行います。

マウスピース療法

マウスピース療法は、噛み合わせの状態と顎関節症との関係を確認した上で、専用のマウスピースを作製し、装着する治療法です。

就寝中に装着することにより、顎関節周りや咀嚼筋の緊張を緩和することを目的としています。

スプリント療法

スプリント療法は、歯を覆って顎関節を本来の位置に誘導するため、装置を装着する治療法です。

マウスピース療法と似ているもので、噛み合わせを安定させたり、顎関節や筋肉にかかる負担を軽減させたりします。

薬物療法

薬物療法は、筋肉や靭帯の炎症に作用する痛み止めや、筋肉の緊張を和らげる薬を使用する治療法です。

外科治療

顎関節症の治療では、それほど外科治療が用いられることはありません。

しかし重度の開咬障害を伴う顎関節強直症、変形性顎関節症などの治療では、外科治療が採用されることもあります。

また歯科クリニックによっては、レーザーによる顎関節症治療も取り扱っています。

まとめ

顎関節症は顎の痛みや違和感を伴う疾患というイメージが強いですが、実際はそれだけではありません。

顎関節症を放置することによって生じる全身症状は、極めて多岐にわたります。

そのため、少しでも顎周辺の違和感を覚えたのであれば、すぐに歯科クリニックに相談しましょう。

重度にまで進行すると、マウスピースや薬では対応できず、口腔外科治療を受けなければいけないことも考えられます。

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