【川崎の歯医者】「哺乳瓶むし歯」の特徴について

歯が生えたばかりであっても虫歯になることがあることをご存じでしょうか?

歯が生えたばかりの頃から2~3歳頃までの間になるむし歯のことを、哺乳瓶むし歯やボトルカリエスといいます。

まるで哺乳瓶が原因でなるむし歯のような名前です。

哺乳瓶むし歯は果たして哺乳瓶が原因でなるのでしょうか?

哺乳瓶むし歯の原因と対策を解説します。

哺乳瓶むし歯とは?

乳児を育てる際に、母乳だけではなく粉ミルクを哺乳瓶で飲ませているという方は少なくありません。

また、麦茶をはじめ子ども用の飲み物を飲ませるときも、最初の頃は哺乳瓶を使用することが多いでしょう。

歯が生える前ならともかく、歯が生えてきてから哺乳瓶を使用して、就寝前に糖分が含まれる飲み物を与える場合には注意してください。

歯を磨かずに寝かせてしまうと、むし歯になるリスクが高くなるからです。

哺乳瓶で飲み物を飲ませ、歯磨きをせず寝てしまったためにむし歯になるケースを、哺乳瓶むし歯といいます。

哺乳瓶むし歯になる主な原因として、哺乳瓶でミルクを飲むため、口内に長時間ミルクが溜まってしまうということが挙げられます。

また、ミルクや糖分の入った飲み物を飲み、長時間歯に触れると、歯に糖分が付着しやすくなってしまうのです。

哺乳瓶は何かを飲むときだけくわえるものですが、なかにはずっと哺乳瓶をくわえたままで過ごしている子どももいます。

このようなケースはむし歯のリスクを高めることがあるため、注意が必要です。

子どもを寝かしつける際に、哺乳瓶でミルクをあげている場合も、むし歯になるリスクが高くなります。

哺乳瓶であげているのがミルクだけではなく、スポーツドリンクや乳酸菌飲料等でも、むし歯になるリスクは高くなってしまうでしょう。

哺乳瓶は、ミルクを飲む赤ちゃんが使用するのであれば非常に合理的であり、むし歯のリスクがあっても使い続けるべきです。

ただ、問題となるのは哺乳瓶を使用した後です。

口内ケアをきちんと行わずに放置すればむし歯のリスクが増大しますが、きちんとケアすればリスクを抑えることができます。

母乳の場合も、授乳しながら寝かしつけたり長時間飲ませ続けたりすると、哺乳瓶むし歯になる可能性があるため、注意しましょう。

以上のとおり、哺乳瓶を使うことが歯に悪いわけではありません。

使った後に歯磨きせずにいることが原因でむし歯になってしまうため、問題は使用後のケアにあるといえるでしょう。

子どもが少し大きくなると、飲み物を飲むための容器は、哺乳瓶からストローマグに移行するでしょう。

ストローマグでも、糖分を含む飲み物を長時間飲んでいる場合には、哺乳瓶むし歯になってしまうことがあります。

むし歯が進行しやすいのは睡眠中です。

甘い飲み物は哺乳瓶で飲んだ方がコップやストローよりも糖分が口内に残りやすく、歯に触れ続けてしまいます。

その結果、口内が酸性になり、長く続くとむし歯の原因菌が好む環境になってしまうため、むし歯になるリスクが高まってしまうのです。

ストローマグを使用した場合も、時間をかけて飲んでいる場合には、虫歯になるリスクは哺乳瓶と変わりません。

そのため、哺乳瓶を卒業してからも注意が必要です。

哺乳瓶むし歯は、前歯にできて歯を全体的に溶かしたり、裏側の神経に近い部分で広がったりするため、重度のむし歯になりやすいという特徴があります。

哺乳瓶むし歯になる兆候として、歯と歯茎との境目の一部が白くなるというものがあります。

白くなっているのを見つけた場合、すぐに歯科医院を受診すれば、むし歯の重症化を防ぐことが可能です。

むし歯になったとき、通常であれば唾液によって再石灰化が起こり、歯が回復して自然に治ることもあります。

しかし、哺乳瓶でミルク等を飲みながら寝ていると、再石灰化が阻害されてしまうのです。

再石灰化が起こらなければエナメル質がどんどん溶けてむし歯が進行していくため、幼くても歯がボロボロになってしまうでしょう。

子どもの口内を確認し、歯と歯茎との境目の一部が白くなっているのを見つけたら、早いうちに歯科医院に行きましょう。

放っておくと、せっかく生えた歯が徐々に欠けるだけでなく、神経も死んでしまうため、失活歯になる恐れがあります。

哺乳瓶むし歯を予防するには?

哺乳瓶むし歯は口内に糖分が長時間残留することで起こるため、うがいをして糖分を洗い流すことができれば予防できます。

しかし、赤ちゃんにうがいをさせるのは無理であるため、水やお茶など糖分が含まれない飲み物を飲ませることで口内を洗浄するという方法をおすすめします。

寝かしつけにミルクを与えている場合には、水やお茶に替えてみるなど糖分が含まれないものに交換するようチャレンジしてみましょう。

なお、哺乳瓶むし歯の治療は可能ではありますが、子どもの性格や歯科医院の設備によっては、治療が難しいケースも少なくありません。

治療ができない場合には、薬品でむし歯の進行を止めて様子を見ることになります。

既述したとおり、哺乳瓶むし歯になると口内に兆候が表れます。

すぐに異変に気付くことができるようにするためにも、定期的に子どもの口内を観察してください。

まとめ

哺乳瓶を使用していて、歯が生え始めた頃にかかるむし歯のことを、哺乳瓶むし歯といいます。

哺乳瓶でミルクや甘い飲み物を飲んだとき、飲み物に含まれる糖分が口内に長く残り、歯に付着し続けることで発症するむし歯です。

甘いものを飲んだ後は水やお茶で洗い流したり、口内を定期的にチェックしたりすることで、予防できるでしょう。

まずは、寝かしつけでミルクなどを飲ませるのを止めてみることをおすすめします。

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