【川崎の歯医者】インプラントと噛み合わせの関係

虫歯や歯周病、事故等で歯を失ってしまうと、失った歯がある側では食べ物を噛まず、反対側でばかり噛むようになる人は少なくありません。

しかし、噛む側が偏ってしまうと、噛み合わせが乱れる原因になるのです。

インプラントで、噛み合わせは改善できるのでしょうか?

インプラントと噛み合わせの関係について、解説します。

噛み合わせとは?

歯並びが悪いといわれる人の多くは、噛み合わせも悪いといわれることが多いのですが、噛み合わせとは何なのでしょうか?

歯並びと噛み合わせは同じものと考えられることが多いのですが、実は異なるものを指しています。

噛み合わせというのは、上下の歯と顎の位置関係について示したもので、歯並びは単に歯の並び方について示したものです。

つまり、歯並びというのは見た目に関することを示した言葉であるのに対して、噛み合わせというのは歯と顎の機能に関することを示しています。

良い状態の噛み合わせというのはいくつかの条件に合致している状態を指すのですが、具体的にはどのような条件でしょうか?

まず、小臼歯から大臼歯までが上顎の歯1本に対して下顎の歯2本という比率でしっかり噛み合っている状態が求められます。

反対に、下顎の歯1本に対しても上顎の歯が2本対応している状態であることが求められるのです。

また、上下の歯が接する面では、盛り上がっているところとへこんでいるところがしっかりと噛み合っていることが条件となります。

上下の歯を噛み合わせた状態で歯ぎしりするようにずらした時に、前歯や臼歯、犬歯で奥歯にかかる力をコントロールできている必要もあるでしょう。

前歯や臼歯、犬歯で奥歯にかかる力をコントロールすることを、犬歯誘導やグループファンクションといいます。

インプラントと噛み合わせの関係とは?

インプラント治療は失った歯を補うための治療であり、本来は失った歯に似せた形状の人工歯を取り付けるため、噛み合わせは元の状態になるでしょう。

しかし、実際はインプラント治療を行うときに元の歯を再現するのではなく、歯並びや噛み合わせについても考慮したうえで治療をしています。

インプラントの手術をする際は、顎の骨にインプラント体、もしくはフィクスチャーという人工歯根を埋入します。

埋入する際は角度や位置を綿密に計算して決めるのですが、なぜ細かく決める必要があるかといえば噛み合わせを考慮するためです。

噛み合わせを考慮しないままだと、インプラントと他の歯の高さにズレが生じてしまうため、噛み合わせが乱れる原因になってしまいます。

インプラントの埋入の精度を高めるために必要なのが、CT画像を利用したランドマークシステムという方法です。

ランドマークシステムは、CT画像を使用してインプラント体を埋入する位置をコンピューター上でシミュレーションするシステムのことをいいます。

実際に埋入する前にシミュレーションを行うことで、歯並びや顎の骨の状態などを詳細に把握することができるのです。

インプラント体の埋入位置も、全体の噛み合わせを把握したうえで問題が無いように特定することができるため、トラブルも起こりにくくなります。

インプラント治療を行うための条件はいくつかあるのですが、顎の骨の高さと幅が一定以上あるというのも条件の1つです。

顎の骨が十分な量ではないのにインプラント治療を無理に行ってしまうと、様々な問題が起こってしまいます。

まず、インプラント体を埋入しても骨の量が十分になければ、しっかりと支えることができず安定性にかけ、しっかり噛むことができなくなるでしょう。

インプラントを埋入しても、周囲の歯との高さが合わなくなることが多いため、噛み合わせが乱れやすいという問題点もあります。

また、インプラントにかかる負担も大きくなることが多いため、インプラントが破損するケースも多くなるのです。

インプラント体を上顎に埋入したとき、骨が不足していると骨を貫通してしまい、上顎洞まで入り込んでしまうというケースもあります。

顎の骨がやせてしまう原因としては、喫煙や加齢、あるいは歯周病などがあるため、顎の骨を増やしてからインプラント手術を行うことになるでしょう。

骨の量を増やす骨造成には、サイナスリフトやソケットリフトなどの方法があり、顎の骨さえ増やすことができればインプラント治療も問題なくできます。

インプラント治療で健康寿命を延ばす

歯を失ったままで治療をしないままでいると、食事の際にしっかりと噛むことができなくなるため、おかゆや麺類の様に柔らかいものを好むようになるでしょう。

食生活が偏ると楽しみもなくなり、食べること自体が作業の様になって生活も消極的なものになってしまいます。

インプラント治療を受けることで、噛む機能と歯並びの見た目を回復することができるため、食事も以前のように楽しむことができるでしょう。

噛む力は天然歯に近いため、硬いものを噛むのも問題なくできて毎日楽しく食事ができるようになります。

しっかりと噛んで食事をすることで脳に刺激が伝わって血流が増え、脳細胞の働きが活発になり健康寿命も延ばすことができるのです。

しっかりと噛んで食べることで、食べ物を細かくして消化しやすくできるため、胃腸などの消化器の負担も軽減することができます。

まとめ

インプラント治療は、歯を失ったときに補うための治療で、他の治療よりも天然歯に近い感覚で使うことができるのが特徴です。

インプラント体という人工歯根を顎の骨に埋入する際は、位置や角度などを精密に計算して埋入することで、歯の噛み合わせも整えることができます。

顎の骨が不足していると、インプラント治療を受けることができないため、必要に応じて骨造成を行うこともあるでしょう。

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