「虫歯にはなりたくないけど、甘いものは食べたい…」
このような悩みを抱えている方は多いかと思います。
もしどうしても甘いものを食べたいのであれば、なるべく虫歯になりにくい成分が含まれたおやつを食べるのをおすすめします。
今回は、虫歯のリスクが低い甘味料について解説します。
虫歯のリスクが低い甘味料7選
商品の成分表に以下の甘味料が含まれているおやつは、虫歯のリスクが極めて低いです。
・還元水飴
・マルチトール
・キシリトール
・ソルビトール
・エリスリトール
・ステビア
・アスパルテーム
各項目について詳しく説明します。
還元水飴
還元水飴は、水飴に水素を加え、水飴のブドウ糖を還元した糖アルコールです。
甘味が少なく、カロリーも糖分より少ないのが特徴です。
ノンシュガーの飴やお菓子などに使用されることが多く、こちらは虫歯になりにくい代用糖として使用されています。
糖アルコールは、酸産生の原料にならないことから、基本的に虫歯の原因にもなりません。
マルチトール
マルチトールは、同じく糖アルコールに分類される甘味料であり、甘味は砂糖に近くスッキリとした後味が特徴です。
ガムや飲料など、シュガーレス食品の甘味料として使用されています。
またマルチトールには、虫歯菌の活動を抑制する効果があります。
そのため、日々のおやつから摂り入れることにより、効果的な虫歯予防になります。
キシリトール
キシリトールも糖アルコールの一種であり、こちらは虫歯予防効果がある甘味料として非常に有名です。
ガムやタブレットなどに多く使用されています。
キシリトールには、虫歯の原因となるミュータンス菌の活動を弱める効果や、プラークの付着を抑制する効果などがあります。
またプラークの付着を抑制したり、歯の再石灰化を促して歯を硬くしたりする効果も持っています。
さらに、虫歯の原因となる酸の産生も抑制するため、摂取することで効果的な虫歯予防になります。
ちなみにキシリトールガムを選ぶ場合は、成分内の糖類が0であることと、キシリトールの含有量が50%を超えているものが望ましいです。
ソルビトール
ソルビトールは、ブドウ糖を原料とした糖アルコールで、砂糖の約7割の甘さを持っています。
キシリトールにも同じことが言えますが、ソルビトールは水に溶けると吸熱反応が起こり、口内にひんやりとした清涼感をもたらすのが特徴です。
またキシリトールと比べると甘さが控えめなことから、甘いものが好きな方にとっては満足感が得られにくいですが、適度な甘さが好きな方にとっては向いていると言えます。
エリスリトール
エリスリトールも、口内の細菌が利用しにくい糖アルコールであるため、虫歯の発症リスクは低いです。
カロリーはほとんどなく、糖質制限やダイエットにも適しています。
またエリスリトールは、虫歯菌の代表とされるミュータンス菌に抗菌性を持ち、その虫歯予防効果はキシリトールをもしのぐと言われています。
ステビア
ステビアは、砂糖の約300倍もの甘さがありながら、糖質が実質的にゼロである甘味料です。
ダイエット食品や糖尿病治療食品、ヨーグルトやスポーツドリンクなどに含まれています。
ステビアは、パラグアイとブラジルの国境地帯に自生する多年生キク科植物です。
甘味は葉部に集中していて、植物由来の穏やかな甘みを感じられます。
アスパルテーム
アスパルテームは、アミノ酸のアスパラギン酸とフェニルアラニンを組み合わせた人工甘味料です。
砂糖の約200倍の甘さがあり、かつ低カロリーであるため、ダイエット飲料やガム、ゼリーなどに含まれています。
砂糖より甘味が強いため、少量の使用で甘くすることができ、「甘いものは食べたいけど虫歯になりたくない」という方にはピッタリです。
ちなみに、アスパルテームは経口摂取されると、小腸でアミノ酸とメタノールに分解・吸収されます。
虫歯のリスクが高い甘味料は?
前述した甘味料については、どれも虫歯につながるリスクが低いですが、逆に虫歯につながりやすい甘味料もあります。
具体的には、以下のものを摂取する際には注意が必要です。
・砂糖
・果糖
・ブドウ糖
・水飴
・麦芽糖 など
果糖は果物やハチミツなどに含まれる単糖類で、虫歯の原因となる細菌の栄養になるため、なるべく摂取は避けたいところです。
また還元水飴ではなく、通常の水飴は虫歯のリスクが高い甘味料として知られています。
ちなみに、麦芽糖はブドウ糖が2つ結合した糖であり、マルトースとも呼ばれます。
こちらは砂糖やブドウ糖と同じく虫歯菌のエサになるため、虫歯を予防するのであれば還元麦芽糖が含まれているものを選ぶようにしましょう。
まとめ
普段甘いものを頻繁に食べるという方は、おやつの成分表までしっかり目を通していないケースも多いです。
また「虫歯を予防するには、完全に甘いものを断たなければいけない」と考える方もいるかもしれませんが、決してそのようなことはありません。
虫歯のリスクが低い甘味料を選択すれば、十分甘味を摂取しながらも口内の健康を保つことができます。