「ブラッシングをしていれば虫歯にならない」
そのように考えている方は多いのではないでしょうか?
実際、この考え方は間違いであり、正しいブラッシングをしなければ簡単に虫歯ができてしまいます。
今回は、虫歯のリスクを高めるブラッシングの方法について解説します。
虫歯のリスクを高めるブラッシング方法7選
ブラッシングをしているにもかかわらず、なぜか虫歯ができてしまう方は、以下に該当している可能性があります。
・ブラッシングの時間が短い
・力が強すぎる
・長期間同じ歯ブラシを使用する
・歯磨き粉をつけすぎる
・歯ブラシを濡らしてからブラッシングをする
・バラバラの順番でブラッシングをする
・歯ブラシだけ使用する
各項目について詳しく説明します。
ブラッシングの時間が短い
“ブラッシングをしている”という事実だけで満足してしまい、1回1回磨く時間が短いという方は多いです。
あまりに短時間だと、しっかりプラークを除去できず、虫歯のリスクは高まります。
どれだけ短くても、1回のブラッシングにつき3分は磨くようにしましょう。
すべての歯を意識してブラッシングすれば、早く終わったとしても3分程度はかかるはずです。
力が強すぎる
しっかり汚れを落とすため、強い力でブラッシングをしているという方も多いかと思いますが、こちらも正しい方法ではありません。
力を入れすぎると歯茎が下がってしまい、歯の根元が露出して虫歯のリスクが高まります。
また歯に微小な傷ができ、そこにプラークが溜まりやすくなってしまう可能性もあります。
さらに毎日のようにゴシゴシとブラッシングをしていると、歯ブラシが傷むスピードも早くなります。
そのため、軽く力をかけた状態で、小刻みに何度も磨くことを意識しましょう。
長期間同じ歯ブラシを使用する
同じ歯ブラシを数ヶ月、長い方であれば1年以上使用しているケースもありますが、こちらも虫歯のリスクを高める行動です。
歯ブラシが本来の清掃効果を発揮できるのは、使用してから1ヶ月程度までです。
そのため、毎月交換しなければ十分に汚れを除去できません。
こちらは、ブラッシングの圧によって毛先が広がってしまうことが理由です。
もちろん、使用から1ヶ月経過していなかったとしても、明らかに毛先が広がっているような場合はすぐ交換すべきです。
歯磨き粉をつけすぎる
歯磨き粉をたっぷりつけてブラッシングをするという方も多いかと思いますが、こちらも虫歯予防の観点から見ると正しくありません。
歯磨き粉の適量は、およそ2cmです。
これ以上つけてしまうと、ブラッシング時の泡立ちが多くなり、少し磨いただけで満足してしまいます。
また歯磨き粉が多く口内が泡だらけになると、鏡を見ても汚れがしっかり落とせているか確認できなくなります。
ブラッシングは、鏡を見ながらしっかりプラークを落とせているか確認することが大切であるため、歯磨き粉は適量を使用しましょう。
歯ブラシを濡らしてからブラッシングをする
ブラッシングを行う際、先に歯ブラシを流水で濡らし、その後歯磨き粉をつける方は多いでしょう。
確かにこの方法では歯磨き粉が泡立ちやすくなりますが、こちらも虫歯のリスクを高める可能性があります。
理由は歯磨き粉をつけすぎる場合と同じです。
水をつけてから歯磨き粉をつけると、少量でも泡立ちが良くなりすぎてしまうことがあります。
泡立ちが良い状態でのブラッシングは、磨いている方の満足感を早めに高めてしまい、磨き残しが出る原因になります。
バラバラの順番でブラッシングをする
ブラッシングをバラバラの順番で行っている方も、虫歯のリスクは高くなりがちです。
なぜなら、バラバラだとどこを磨いたのかわからなくなり、磨き残しが出やすくなるからです。
例えばなんとなく前歯から磨き、その後は意識せず右に行って左に行ってという風に磨くケースはよく見られます。
覚えられるのであれば良いですが、バラバラだとどうしても磨いた箇所を覚えにくいです。
一方右上から左上、その後左下から右下という風に、すべての歯を一周するように磨けば、磨き残しのリスクは軽減されます。
もちろん、上の歯、下の歯ともに裏側を磨くのも忘れてはいけません。
歯ブラシだけ使用する
ブラッシングと言えば歯ブラシを使用して行うイメージですが、デンタルフロスや歯間ブラシなどのサポートグッズも必ず使用しましょう。
歯ブラシだけの場合、虫歯のリスクが高まる可能性があります。
歯と歯の間に詰まった食べカスやプラークは、歯ブラシよりデンタルフロスや歯間ブラシの方が除去しやすいです。
ちなみにデンタルフロスは、就寝前のブラッシング時に併用するとより効果を発揮します。
まとめ
ブラッシングをしているにもかかわらず虫歯ができる方は、何度も歯科クリニックに通うことが苦痛になり、徐々に虫歯を放置しがちになります。
また、場合によってはブラッシングすらやめてしまう可能性もあり、そうなるとさらに虫歯の発症や進行は加速します。
このような状況になる前に、自身のブラッシングの方法を改めましょう。