虫歯の基本は早期発見・早期治療です。
まだ初期段階のときに治療できれば、歯を削らなくても良い可能性がありますし、治療費も大幅に抑えることができます。
では、虫歯の発症にいち早く気付くためには、どのような工夫が必要なのでしょうか?
今回は、こちらの点について解説します。
虫歯の発症に早く気付くためのコツ6選
早めに虫歯の発症に気付くには、以下のような工夫が必要です。
・定期検診に通う
・歯の色の異常について知っておく
・痛みについて知っておく
・口臭を確認する
・ブラッシングの際の異常を察知する
・食事の際の異常を察知する
各項目について詳しく説明します。
定期検診に通う
虫歯の発症にいち早く気付くには、まず歯科クリニックの定期検診に通う必要があります。
歯科クリニックの定期検診は、虫歯や歯周病の予防を目的とし、歯のクリーニングや検査などを行うものです。
歯のプロフェッショナルが行う検診であるため、初期段階の虫歯でも定期検診を受けていれば早めに見つけられる可能性が高いです。
もちろん定期検診によって虫歯が見つかった場合、そのまますぐ虫歯治療に取り掛かれる可能性もあります。
そのため、症状が悪化する心配も少ないです。
ちなみに定期検診は、3ヶ月に1回ほど受けることが推奨されています。
虫歯や歯周病のリスクが高い方は、1~2ヶ月に1回受けても構いません。
歯の色の異常について知っておく
患者さん自身で虫歯の発症に気付くには、歯の色の異常について知っておく必要があります。
通常、天然歯は少し黄色みがかった白であるケースがほとんどです。
しかし、歯の表面が白くなっている場合、軽度の虫歯を発症していることが考えられます。
また歯の表面が茶色や黒に変色している場合、さらに虫歯は進行していると判断できます。
これらの変色については、鏡で口を開けて確認すればわかりやすいです。
ちなみに歯の表面に斑点や小さな穴、ヒビなどが見られる場合も、虫歯の発症が疑われます。
そのため、自宅でこのような症状を発見した場合は、迷わず歯科クリニックに相談してください。
痛みについて知っておく
虫歯と言えば痛みというイメージが強いですが、具体的にどのような痛みが出れば虫歯なのかについて知っておくのも大切です。
例えば、食事でものを噛んだときにズキッとした痛みがある場合、虫歯を発症している可能性が高いです。
また何もしなくても常に歯が痛いという場合は、中程度~重度にまで進行しているため、注意してください。
食事の際に痛みがある時点で歯科クリニックに通っておけば、常に歯が痛むという最悪の事態は避けられます。
ちなみに、冷たいがしみる場合は、虫歯ではなく知覚過敏の可能性もあります。
これに対し熱いものまでしみるという場合、知覚過敏ではなく虫歯を発症していると判断できます。
口臭を確認する
自身の口臭が出ているかどうか確認することも、虫歯の発症にいち早く気付くためのポイントです。
虫歯によって形成された穴には食べカスが詰まりやすく、こちらはやがて細菌によって分解されます。
こちらが強烈な口臭につながります。
このような口臭が出ているかどうかは、ビニール袋やコップの中に息を吹き込んだり、歯ブラシのニオイを嗅いだりすることである程度把握できます。
また虫歯が原因の口臭は、生ゴミや腐った卵、ドブや硫黄などのニオイに例えられることが多いです。
ブラッシングの際の異常を察知する
日々のブラッシングでの違和感を察知することも、虫歯の発症に早く気付くためのポイントです。
具体的には、フロスが歯に引っかかる場合、虫歯を発症している可能性が高いです。
フロスは歯と歯の間に通すものですが、虫歯ができていると歯の形状が変化し、スムーズに動かせなくなることがあります。
また過去に虫歯治療を受け、詰め物をしている部分にフロスが引っかかる場合、二次虫歯を発症していることも考えられます。
これらの確認のためにも、ブラッシングでは歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシを併用することが大切です。
食事の際の異常を察知する
食事においてものを噛むとき、あまり力が入らない感覚がある方は、虫歯の疑いがあります。
そのため、日頃からこのような異常がないか意識していれば、虫歯を早期に発見しやすくなります。
虫歯が進行すると、歯槽骨という歯を支える骨が吸収される場合があります。
また歯槽骨が吸収されると、歯を支える力が弱くなり、噛んだとき力が入らないような感覚になります。
さらに歯が動くような感覚、浮いたような感覚がある方は、虫歯によって歯槽骨が吸収されている可能性が高いです。
まとめ
冒頭でも触れたように、虫歯はどれだけ早く気付けるか、治療できるかが大切な疾患です。
虫歯が重度にまで進行すると、治療費も治療期間もかかりやすくなりますし、最悪の場合天然歯を残せなくなる可能性があります。
さらに、虫歯から来る全身疾患のリスクも高まります。
そのため、常に自身の口内状況を気にかけ、少しでも異常があれば検査や治療に移るのが望ましいです。