虫歯は、ごく最初期のものを除き、自分で治すことはできません。それどころか、放置すればどんどん症状は悪化していきます。
そのような状態で、口の中を救う方法があります。それが、「根管治療」です。
ここでは、まずは虫歯の進行についてお話ししたうえで、「そもそも根管治療とは何か」「根管治療の流れ」について解説していきます。
虫歯は、ごく最初期のものを除き、自分で治すことはできません。それどころか、放置すればどんどん症状は悪化していきます。
そのような状態で、口の中を救う方法があります。それが、「根管治療」です。
ここでは、まずは虫歯の進行についてお話ししたうえで、「そもそも根管治療とは何か」「根管治療の流れ」について解説していきます。
人が虫歯にかかった場合、その虫歯菌の「進行」は基本的には歯の表面から始まります。まずは、歯のもっとも外側にあるエナメル層が侵され、その次に象牙質が侵されます。ちなみにエナメル層で虫歯がとどまっている場合は、重症度は2の「C1」評価され、象牙質に及んだ場合は3段階目の「C3」と評価されます。
さらに虫歯が進行をしていき、歯髄(歯の神経のこと)に達すると、「C3」と判断されます。C3の段階は非常に強い痛みを伴い、「何もしていなくても痛む」という状況になります。
それでも治療せずに放っておくと、歯のすべてが虫歯菌に侵された最悪の段階である「C4」となります。ちなみにC4の場合は、意外なことに痛みはほとんどありません。歯髄自体も破壊されているため、痛みを感じないようになっているのです。
C1~C2の段階のときは、表面的な処置をすれば十分であることが多く、歯髄に対するアプローチは基本的には必要としません。
しかしC3以上の状態になると、「根管治療」が選択肢に上がってきます。
またここでは「虫歯」の話をしてきましたが、虫歯によって引き起こされるものとして「炎症」があります。たとえばC3の段階の場合は、「歯髄炎」と呼ばれる状況になります。
このような状況にある場合は、炎症を抑えるための処置が必要となるでしょう。
では、この「根管治療」とは何なのでしょうか。
根管治療とは、歯の内部に入り込んでしまった虫歯菌を除去する方法をいいます。これによって痛みや炎症を抑えようとするのです。
根管治療には、大きく分けて4つの方法があります。
歯の神経を引き抜いてしまう方法をいいます。歯髄炎を患っている人に対して極めて有用な方法であり、「痛み」に悩む人を救ってくれる方法でもあります。
歯髄炎になった状態を放置しておくと、歯髄炎もまた、虫歯同様にどんどん進行していきます。そして歯髄を壊死させて、膿などを生じさせる原因になります。
この状況にまでいたると、歯髄に対してはもちろん、歯髄の周りに存在する膿なども掃除しなければなりません。そのため感染根管治療では、歯髄と歯根の両方に対してアプローチしていくことになります。
非常に恐ろしい話ではありますが、実は根管治療は、「これを行えば、二度と痛みに悩まされない」というものではありません。一度根管治療を受けた人であっても、さらに炎症などが生じることもあります。これは、その前の段階の根管治療で、十分に細菌などを取り切れなかったために起こるものです。
この場合は、再根管治療として、根管治療をやり直すことになります。
なおこの方法でも対応ができなかった場合は、歯茎を切開して、悪い部分を取り除く手法(4番目)がとられます。
最後に、根管治療の注意点を紹介します。
ひとつずつ見ていきましょう。
根管治療中に治療を中断してしまうことには、非常におそろしいリスクがあります。
すでに述べた通り、根管治療は歯の神経にアプローチする方法です。この状態で「痛みが無くなったから」という理由で歯科医院通いをやめてしまうと、抵抗力が弱った状態でほかの菌の進行を受けやすくなってしまいます。
特に1か月ほど間があくと危険です。場合によっては、きちんと治療を続けていれば治ったはずの歯が、抜歯に至る可能性すらあります。
歯は、ストレスや風邪の影響を受けやすいものです。そのため根管治療の最中は、健康状態そのものにも気を付けるようにしましょう。
ストレス源を完全にシャットアウトすることは難しくても、ストレス源から少し身を遠ざけたり、自分自身のストレス解消法を試したりすることはできます。
また体調を崩しやすい時期は、意識して睡眠をしっかりとるようにします。
根管治療中に、ほかの歯・口のトラブルを起こしてしまった場合、治療が著しく大変になります。
そのため、根管治療中はいつも以上に口の中を意識し、常に清潔に保つようにしてください。
毎日歯磨きを行うことはもちろん、必要に応じて歯間ブラシなどを用いて、歯の汚れをきちんと落とすようにしましょう。
歯や口内のトラブルを防ぐためには、正しいホームケアが必要不可欠です。
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